スーパーGT
2024年10月22日
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日産自動車株式会社
日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社
10月20日 オートポリス(大分県)
2024年SUPER GTシリーズ第7戦が大分県オートポリスで開催されました。予選で1-2位を占め、フロントロウから3時間レースに挑んだNissan Z NISMO GT500勢は、レース中盤に1-2-3態勢でリードを築くも、4度のセーフティカー導入による波乱の展開の中、#23 MOTUL AUTECH Z(千代 勝正 / ロニー・クインタレッリ)が2位、#3 Niterra MOTUL Z(高星 明誠 / 三宅 淳詞)が3位でフィニッシュ。12番手からスタートした#12 MARELLI IMPUL Z(平峰 一貴 / ベルトラン・バゲット)が5位入賞を果たしました。
【GT500】
#24 Zの名取がポールポジションを奪取
#23 Zが2番手タイムをマークし、Nissan Z NISMO GT500が予選1-2
予選
第5戦鈴鹿が12月に延期され、今回シリーズ6戦目となったことによりサクセスウェイトの軽減措置がなくなり、前戦までの結果により#3 Niterra MOTUL Zには70kg、#23 MOTUL AUTECH Zは46kg、#12 MARELLI IMPUL Zは60kg、#24 リアライズコーポレーションADVAN Z(松田 次生 / 名取 鉄平)は4kgのサクセスウェイトが搭載されました。なお、規定によりサクセスウェイトが67kgを超えた場合、リストリクターを二段階絞りウェイトを34kg減らすことができるため、#3 Zの搭載ウェイトは36kg、50kgを超えた場合はリストリクターを一段階絞り、ウェイトは17kg減らされ、#12 Zの搭載ウェイトは43kgとなっています。
10月19日(土)、阿蘇の山あいにあるオートポリスは時折激しい雷雨と濃い霧に見舞われ、天候回復を待ちながらも走行はすべてキャンセルされ、予選は翌日決勝日の午前中に行われることになりました。
10月20日(日)、朝方は濃い霧がサーキットを覆い小雨が舞う天候でしたが、GT500クラスの予選が開始された午前8時30分には天候と路面は回復傾向となり、全車ドライタイヤによる30分間の予選が行われました。
4台のNissan Z NISMO GT500は気温10度、路面温度13度という低温のコンディションのなか、じっくりとタイヤを温めながらタイムアタックのタイミングを狙いました。#24 Zの名取は12周目のアタックで1分33秒162のトップタイムをマークし、ポールポジションを獲得。#23 Zの千代がセッション終了直前に1分33秒243をマークし2番手にポジションを上げました。#3 Z高星は11周目に1分33秒930で5番手、#12 Z平峰は12周目に1分34秒746で12番手となり、予選が終了。Nissan Z NISMO GT500は今シーズン初のポールポジションを獲得しました。#24 Zと#23 Zはフロントロウから決勝をスタートし、ランキング5位の#3 Zは5番手の好位置から巻き返しを狙い、3時間のレースに挑みます。
レース序盤から独走した#23 Zが惜しくも優勝を逃し2位
終盤の追い上げでポジションを上げた#3 Zが3位となりNISMO勢2台が表彰台獲得
決勝
20日(日)、決勝レースが始まる午後には天候も回復し、完全なドライコンディションとなりました。しかし、冷たい風が吹く肌寒い状況は変わらず、気温14度、路面温度21度とタイヤ選択など難しいレースが想定されました。午後1時20分、2周にわたるフォーメーションラップが開始され、長丁場の3時間レースが幕を開けました。
フロントロウからスタートした#24 Zの松田はポジションをキープし、後続を引き離すペースで走行。2番手スタートの#23 Z千代はスタート直後に後続に先行を許し3番手にダウンしますが、タイヤが温まった2周目のセクター3でオーバーテイクを決めて2番手を取り戻し、レース序盤からZ勢が1-2態勢を築きました。5番手スタートの#3 Z高星はポジションを下げて6番手に。12番手スタートの#12 Zバゲットは好スタートから9番手に上がり、3周目に10番手となりレース序盤のポジションを確保しました。
ペースに勝る#23 Zは、12周目の第2ヘアピンで#24 Zをパスしトップに立つと、後続を引き離すハイペースで周回を重ね、21周目には20秒以上の差をつけ独走状態になりました。23周目、ストップしたマシンの回収のため、フルコースイエロー(FCY)からセーフティカー(SC)が導入。トップをいく#23 Zのマージンは消滅しましたが、2番手には#24 Zがつけ、Z勢の1-2態勢の状況です。序盤の混戦でポジションを失った#3 Zは9番手、#12 Zは11番手でした。
28周を終え、レースがリスタートするタイミングで#3 Zと#12 Zがピットインし、ドライバー交代はせずにレースに復帰。トップの#23 Zは33周目を終えた時点でピットインし、ドライバーは交代せず素早い作業でコースに戻りました。2番手走行の#24 Zは34周を終えてピットインし、ドライバーは名取に交代しましたが、ピットインするマシンが多く混乱するなかでタイムロスし、ポジションを失うこととなりました。37周目、GT500クラスの全車が1回目のピット作業を終えた段階で、#23 Zが1番手、#3 Zが2番手、#12 Zが3番手となり、Z勢が1-2-3態勢を築いて、レースは中盤戦に入りました。
#23 Zの千代は、ピットイン後もハイペースを保ち、ファステストラップをマークして後続との差を広げます。2回目のピットインのタイミングとなるまでZ勢の1-2-3態勢は続き、#23 Zと2番手の#3 Zの差は20秒に広がっていました。60周を終え#23 Zと#12 Zが同時にピットイン。それぞれドライバー交代を行いました。翌61周を終えて#3 Zがピットインしドライバー交代を行います。ほぼ同時にクラッシュしたマシンが出てSCが導入され、ピットインのタイミングで有利となったマシンが先行し、Z勢はポジションを明け渡すこととなってしまいます。SC先導が終わり、レースがリスタートとなった68周目には、#23 Zクインタレッリが2番手、#3 Z三宅が4番手、#12 Z平峰が6番手となり、ポジション奪還を目指してペースを上げました。73周目に#12 Zが前車をオーバーテイクし5番手に浮上。86周目には#3 Zが第1コーナーでオーバーテイクを決めて3番手にポジションを上げました。
レースは最終盤に入り、Z勢はさらに上位を狙いますが、87周目にクラッシュしたマシンが出てSC導入となります。SC先導中にトラブルで#24 ZがストップしSCは解除されず、3時間が経過してレースは92周を終えてフィニッシュとなりました。#23 Zが2位、#3 Zが3位とZ勢は2台が表彰台を獲得。#12 Zは5位入賞を果たしています。
レース中盤まで1-2-3態勢を築き、速さを見せた日産/NISMO陣営にとって、優勝を逃したことは悔しい結果となりましたが、前戦以降に施した改良に手応えを得るレースであったとともに、#3 Zがランキング4位に順位を上げる結果を得たことで、次戦に向けて非常にポジティブなレースとなりました。日産/NISMO陣営は、より競争力を高めタイトル奪取を目指して、2週間後の第8戦モビリティリゾートもてぎでの戦いに挑みます。
千代 勝正 選手(#23 MOTUL AUTECH Z)
「チームとしても自分自身としてもやれることはやり切りました。予選から不安定なコンディションのなか、クルマとチームとタイヤ、エンジンを信頼して、落ち着いて取り組むことができました。何が足りなかったかというと、運が足りませんでしたね(苦笑)。これもレースですし、仕方のないことなので、次は運も味方につけて勝てるように頑張ります。今回、NISMOの2台で表彰台に立てたことは良かったです。本当は1位と2位が良かったですけれど。次戦は優勝しかないと思っていますので、一丸となって勝ちにいきたいと思います」
ロニー・クインタレッリ 選手(#23 MOTUL AUTECH Z)
「今日のレースはSCが入りすぎてしまいましたね。特に千代選手の最初のスティントでは、大きなマージンを作ってくれていたのにリセットされてしまい残念でした。僕のタイミングでもライバルに先行されてしまいました。クルマのポテンシャルはありましたし、もしSCがなく通常のペースで走れていたら逆転できたかもしれませんが、今回はSCのタイミングが味方してくれませんでしたね。この後は2週間後にすぐ第8戦もてぎがあります。今回はクルマのセットアップも含めて手応えを感じたので、この勢いでもてぎでも表彰台、優勝を目指して頑張ります」
【GT300】
GT300クラスには4台のNissan GT-R NISMO GT3と、1台のGTA GT300規則のフェアレディZが参戦。予選25番手からスタートした#11 GAINER TANAX Z(富田 竜一郎 / 石川 京侍)が大きくポジションアップを果たし、7位に入賞しました。
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